短歌、よんでます。//題詠マラソン/題詠100首blogの鑑賞記+出走短歌//
迷走ランドセル
スカイフィッシュとぼく
2007/ 11/ 30**
重なった部分はまだ肌 金属になっても忘れたくない温度

地下鉄をスカイフィッシュが通過する粒子の中で私は生きる


                     (笹短歌ドットコム:「SF」お題投稿)               
さらわれた昨日
2007/ 11/ 30**
攫われたことにしておく何一つ思い出せない昨日のさよなら

楽園と呼ばれた地球を知っている最後の一人についにはなりゆく

忘れても消えない面影は大事にフラスコの中で育まれつつ

冷静に指を絡める茜色ではなくなった夕焼けの下で

体温をなくした町では眠らない銀色人が動き続ける

キスマーク代わりにおとすミステリーサークル青い瞳に恋した

ノスタルジー/ノスタルジア/ノスタルジック 知らない星を故郷と呼んだ

嘘ばかり並べて箱庭の世界 夜の帳に隠したひかり



                  (笹短歌ドットコム:「SF」お題投稿)
短歌を送る-02
2007/ 10/ 23**
忘れてと言われて忘れられるのなら言われなくても忘れています(はせがわゆづ)
colors
2007/ 10/ 17**
毒々しいくらい真っ赤な林檎を食む王子の来ない森は静かに

  明日はもうないふたりです 橙に染まってく街でさよならをした

 黄色なら進んでもいいはずだった横断歩道で迷子になってる

  もう誰も傷つけることのない春でエヴァーグリーンに五線譜を敷く

     海色と空色の境界線が消えゆるり溶けゆく私の呼吸

   濃くなっていつか藍色ぬぐえない涙は凍えて花を咲かせる

 欲望を示す紫はじまったばかりの夜に思い出すこと

  七色のしゃぼんがはじけて映える虹、可視光線に貫かれて朝

冷めきったコーヒー無言で掻き混ぜる ブラウンシュガーは底に沈んで


笹短歌ドットコム「色」投稿短歌)
は/じ/め/の/い/っ/ぽ
2007/ 10/ 17**
始まりの確かな予感 春先のひなたで恋は発見される

時間のない桜の海に立ち尽くす君への視線もうごまかせない

芽吹くその瞬間にただ焦がれつつ雪を静かに静かに融かす

のぞき穴からたんぽぽが咲き乱れ告白せよと急かされている

今はまだまどろみにいるようなまま春のうららに笑い合えれば

爪先で触れ合う恋人手前の距離いつか花咲く春色ペディキュア

ポケットには春がつまっているのです 初めて指を絡めあった日


笹短歌ドットコム「春」投稿短歌)
ゆめの、なかから。
2006/ 12/ 04**
真っ青なプールの底を這うように泳いでなにかに出会ってわかれた
   三言だけの短いメールを受信してえぐられるほど泣きたくなった

   来ることのないバスを待つ坂道で知らない誰かと誰かと私が



 目が覚めて夢だと気づいた なのにまだうまく呼吸ができないでいる



(06.04/18)
名前未設定短歌
2006/ 11/ 27**
雨の日の頭痛を掬いとりながらあなたの甘い言葉をえがく




(今日も雨がやまない午後で)
「空からくちづけ」'06.04.18
2006/ 11/ 08**
「 空からくちづけ 」



くちづけを空から受けて少しだけ足をとめてるぬれてもいいよ


   冗談はほどほどにして眠りましょうおなかの上で手をつないだまま


西日さす部屋であなたの横顔がさがす 私を帰す言い訳


   さかむけの深さを気にしていたりする 立ちどまっている赤信号前


くすぐったいあまさ青春かかえこむわたしの影をふみつけるとき



   もう雪の道に残った足跡も消えたね 僕らの頭上に小雨


(2006.04.18詠)
「ねこみち。」'06.03.10
2006/ 11/ 08**
「 ね こ み ち 。」





住みついたねこがいなくなるようにきまぐれだった、さんねんごかげつ




  きがつけば真上をとおる雲にさえ嫉妬していた
      世界はまるい



ときどきはそっぽを向いてこらしめたい
         あなたのなかにわたしがいない



すりよって猫なで声であまえたい
   ほどほどならばフェアでいられる




口笛によく似たかるい足どりで忍び足で近寄ってみる


留守番をしてる行儀のよいねこのはちみつ色の目の気まぐれ




たいようのにおいがする部屋だったからいたの                     あなたのそばにたまたま





(2006.03.10詠)
「明日からは他人」'06.02.02
2006/ 11/ 08**
「 明日からは他人 」
題詠マラソン2003再詠み026〜040





026:妻
コンビニの弁当によく似ているね(愛妻弁当って本当ですか)

027:忘れる
ぜったいに忘れないで左手にひかる誰かとおんなじ指輪

028:三回
ジンクスを信じているから何だって三回となえる すきもきらいも

029:森
赤いずきん目立たせてるのよ森の中おおかみさんとの逢引のため

030:表
表面を愛してくれた誰よりも澄んだ目をしたやさしいおとこ

031:猫
ねずみさえ獲れない猫でごめんなさいお膝のうえの安心がすき

032:星
降ってくる予感がしてた流星群のしたで眠るわたしになにかが

033:中ぐらい
平均を愛する男に好きの大きさを訊かれて中ぐらいと言う

034:誘惑
年月を重ね20代後半誘惑免許も1級更新

035:駅
さみしさにたえきれない街駅前のデイリーストアもシャッターを閉め

036:遺伝
時々は間違えてもいい遺伝子がすべてだなんて思わないから

037:とんかつ
とんかつの衣を剥ぐようベタベタの君の強がりはがしてやりたい

038:明日
今日までは恋人ですが明日からは見知らぬ他人になる人。(ばいばい)

039:贅肉
「人生に無駄なものなどない」
じゃあこの贅肉の意義教えてください

040:走る
グランドで走る影をながめてたあの日のぼくらは恋をしていた

(2006.02.02詠)
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