--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2010.12.31

題詠blog2010投稿短歌一覧



001:春
ゆっくりとたまごいろしたひだまりにとけゆく春の淡いまばたき

002:暇
動けないような気がしていた日々に余暇のひかりはただゆるやかに

003:公園
ブランコのない公園に降るこもれびが放物線の軌跡をなぞる

004:疑
ささやかに揺れる疑問符は踊り場でやさしい星のひかりをうつす

005:乗
とぎれない空を思って二人乗りして見てた夕焼けの向こうがわ

006:サイン
滲みゆくサインペンのあとをなぞるたび小さな爪から花がこぼれる

007:決
乱反射するあめつぶにうつりこむあなたが決めたこれからのこと

008:南北
なめらかなおなかをもつひとの南北にのびたきれいな一筋のあと

009:菜
精一杯育った野菜のあざやかな緑に染まるふたりの食卓

010:かけら
指先がそっと触れるたびほろほろと散るかけらから聞こえてくるもの

011:青
透きとおる青空からはなびらが落ちあなたのようにわたしをなでる

012:穏
のみこんだ言葉は甘い夜の味穏やかな寝息はあさをこばんだ

013:元気
晴れた日のお元気ですかの冒頭に君に会いたい日々と呟く

014:接
触れていたのは小指だけとぎれないように祈った小さな接点

015:ガール
うすもものシーツのなかで終わらないマシマロみたいなガールズトークを

016:館
触れそうで触れない指たち閉館の知らせを黙って聞いてた日暮れ

017:最近
ここ最近雪を見ていないことに気づくほのかに白い息がゆれてた

018:京
穏やかな時間がおとずれ東京のひまわりに淡いひかりが降りる

019:押
押し花をやさしく隠す誰の目にもふれないように両手でつつむ

020:まぐれ
気まぐれに撮った写真の一枚に残るたしかな温度をなぞる

021:狐
深い森で眠りについたふたえまぶたが狐の嫁入りを静かに見送る

022:カレンダー
かみさまがゆくえしれずになった日のカレンダーはきれいな雪模様でした

023:魂
深呼吸ひとつこぼれるやわらかい魂の海にたゆたう深夜

024:相撲
指相撲しながら絡めた体温をまだ覚えているたしかにわたしは

025:環
終わりのない環状線に乗っていたこまやかな雨の隙間をぬいつつ

026:丸
ささやかに願いごとした丸顔の輪郭そっとなでる初雪

027:そわそわ
きみの来ない待ち合わせ場所でふぞろいにそわそわ揺れる左右の睫毛

028:陰
じゃあねって言った横顔 陰影のできるころには行ってしまうバス

029:利用
よく利用していた駅から遠ざかりあなたの知らない土を踏んでる

030:秤
不安定な真夜を見つめる天秤に座ったあなたのきれいな黒目

031:SF
爪先で歩くSF世界に似た極彩色の夜のすきまを

032:苦
少量の苦味がほしい息のできない夜あなたと星がまぶしい

033:みかん
ほとほとと皮を落としていくみかんにあなたはやわく爪をたててた

034:孫
ひっそりと息をしていた孫杓子まぶたに積もる雪のひとひら

035:金
まぼろしならすぐそばにある金柑のあまいにおいのようなさくじつ

036:正義
目をとじてみたもうあなたの正義以外わたしはなにも知らないでいる

037:奥
けだるげに奥歯をさぐる指を噛む明日はやさしいひとになりたい

038:空耳
通りすぎた夏の坂道には空耳のようなやわらかい風がふいてた

039:怠
ゆるく吐く白い息には倦怠感おろしたまぶたがやけにおもくて

040:レンズ
いつだって抱きしめたかったレンズ越しのちいさなえくぼが大好きだった

041:鉛
舌先に鉛色した嘘をのせて静かに携帯電話をとじた

042:学者
割り切れないものばかりを追いかけている たぶん数学者にはなれない

043:剥
逆剥けからちいさな嘘がこぼれてたやがては赤い実をつけるでしょう

044:ペット
好きだって伝えられない薬指のパペットがあなたにくちづけをした

045:群
微笑んだあの時たしかに群青の空はあなたにつづいてました

046:じゃんけん
君が今もわらっていてくれるのならあとだしじゃんけんだってよかった

047:蒸
できることなら変わらずにいたかったふたりで蒸発してしまうまで

048:来世
ひとごみにまぎれて思う来世ではゆっくり深呼吸がしたいね

049:袋
太陽を恋しく思う冬の終わりは袋に閉じこめられた猫みたい

050:虹
まばたきでこぼれたとげはやわらかい根をはり虹を映しつづける

051:番号
つながらない携帯番号をいつまでも終わらない夜に閉じこめている

052:婆
ため息ののったれんげは包みこむ麻婆豆腐のやわさもぜんぶ

053:ぽかん
小春日にふたりっきりで寄り添ったぽかんとあいた雲のまんなか

054:戯
戯れに絡んだ小指はあっけなく離れる夕焼けの終わりも待たずに

055:アメリカ
行き先のわからない電車に乗るアメリカくらいまではふたりでいきます

056:枯
肉じゃがとからんでやさしく木枯らしのすきまをぬっていくためいき

057:台所
週末の台所にたつ君の甘いにおいをいつまでも抱いている

058:脳
脳髄で恋をしていた触れたくてでも触れられない会えない深夜

059:病
たしかめることさえできずにふるえてた臆病だった春先の雨

060:漫画
終電後漫画喫茶でうずくまる仄明るい夜外はまだ冬

061:奴
ふたりぶん用意されてた奴豆腐とずっと頬杖をついてたあなた

062:ネクタイ
もうどこにもいかないようにネクタイを緩める指に舌を這わせる

063:仏
上下する喉仏に小指をはわせるあなたの吐息も鼓動も欲しい

064:ふたご
携帯とあなたは三月の真夜にふたごたまごのように寄り添う

065:骨
途切れない線路の上を歩いてる骨の温度を確かめながら

066:雛
終雪をみおくる女雛に寄り添って冬のすべてを受けいれましょう

067:匿名
匿名で送られている真夜中のラジオ放送に君を見つける

68:怒
怒ったと尋ねる君の不安げな窺うような黒目が揺れた

069:島
もしひとつだけを無人島に持ってくのなら今夜の月をさらっていきたい

070:白衣
少しだけ汚れた白衣が窓際で揺れてる西日が薄く透けてる

071:褪
ゆるやかに流れるひざしを思い出す褪せない夏のにおいのなかで

072:コップ
コップからあふれる水をうけとめる泣くときしんと震える右手で

073:弁
春先のひなた色したお弁当箱もってあなたをさらいにいこう

074:あとがき
晴天の本棚に生まれたあとがきの中に息づくやさしい軌跡

075:微
真っ白い月を見ている横顔に微かに残るためいきのあと

076:スーパー
二十四時間スーパーに咲いていた午前三時のあわいぬくもり

077:対
うずくまるひとの背中にさすひかり対にならない羽がうまれた

078:指紋
愛されていたひとの温度を思い出し規則正しい指紋をなぞる

079:第
吹く風にやわらかい髪が揺れていた明日はあなたの爪先次第

080:夜
細い腕が雨ざらしのまま夜は過ぎ勿忘草のようにあなたは笑った

081:シェフ
とろけはじめた宵月にくちうつすシェフおすすめの甘いサングリア

082:弾
カーテンの隙間から見えた夜の色をあなたの長い指が爪弾く

083:孤独
階段を見あげた少女は孤独からうまれた朝に微笑んでいた

084:千
どこまでも透明な空に憧れた千鳥格子の一羽が飛び立つ

085:訛
深くなるばかりの冬の空気のなか舌訛むわたしの声がたゆたう

086:水たまり
いつか見た夏の空にはひまわりが水たまりには君がにじんでた

087:麗
さよならすら聞こえなかった春間近の細い細い綺麗な小雨

088:マニキュア
濃くなっていく夜の色をあびながら赤いマニキュアを塗り重ねてる

089:泡
まばたきを終えないうちに消えていく泡たちが彩る冬のはじまり

090:恐怖
ゆっくりとおろしたまぶた恐怖心なんてなかった夜空の素足

091:旅
手荷物は四葉のクローバーだけだったよく晴れていた旅に出る朝

092:烈
カーテンの向こうの濃い靄花冷えの朝鮮烈にあなたを思う

093:全部
聞こえてた音の全部が途切れてもあなたが笑ってくれるならいい

094:底
慣れていくおぼれるような感覚のゆっくり底をはっているゆめ

095:黒
唐突に極彩色から白黒へ春はいつかの色をなくした

096:交差
さらわれた夏のひとたちが交差する長い飛行機雲をみていた

097:換
アルコール二十度のキスを繰り返し舌先で交換しあう発熱

098:腕
鈴の音に似た君の声が聞こえない朝靄に伸びる腕は冷たい

099:イコール
わたしたちをイコールでつないでみる数式赤いペン先が少し滲んだ

100:福
かみさまに祝福されておどりだす小さなつまさきは春を待たずに
スポンサーサイト
この記事へのトラックバックURL
http://daieitanka.blog11.fc2.com/tb.php/589-a2401112
この記事へのトラックバック
この記事へのコメント
管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。